「わっ!やった!見てみてゴーランド!大吉!」 「おぉ、やったな!これで今年はもらったようなもんだ」 晴れ着姿の彼女の手には、大吉と大きく書かれた紙が握られている。よほど嬉しいのかいつもより笑顔が濃いように感じた。は飛び上がらんばかりに嬉しげに、その紙を読むのに夢中になっている。 「学業は、勉強すれば必ず成果がでるって」 「そうか。じゃあ、あとはやるだけだな」 「うん。探し物は下の方から出るって」 「あぁ、じゃあこの間失くしたって言ってた指輪も出てくるんじゃねぇか?」 「そうかも!ゴーランドにせっかくもらったのに、ホントにごめんね?」 「いいって。あんだけ探して泣かれちゃ、俺だって買った甲斐があるしよ」 思い出したのか笑うゴーランドに、は頬を赤くさせて抗議する。動きにくい振袖を持ち上げるしぐさが、なんとなくいつもよりおしとやかだ。 「もう。これでも反省してるんだから」 「わかってる。変わりはいらないから探すっていうのを尊重してやってるだろ?」 「それはまぁ………でも、大吉が大丈夫って言ってるんだもん。絶対見つかる気がしてきた!」 「そうか。俺も、の笑顔を久しぶりに見たからな。大吉様様ってやつか」 ゴーランドが頷きながらの頭に手をおけば、その下ではやはり赤い顔のままの彼女。 「ご、ゴーランドはおみくじ引かないの?」 「あぁ。いーって。俺にとっちゃ、あんたが居てくれりゃそれでいい。あんたはいつだって、俺の大吉だからな」 「…………………」 さすがに今のは言い過ぎたか、とゴーランドが不安げにの顔を覗き込む。けれどは嬉しげに笑っていた。きれいな振袖が、重たそうにこちらに向かって広がる。体全体を傾ける形ではゴーランドに抱き着いた。 「?」 「………おみくじだったら、ちゃんと結ばなきゃダメでしょ?」 くすくす笑うは、いつになくノリがいいらしい。 ゴーランドは全力で抱き着く彼女に照れながらも、しっかりと抱きしめてやる。自分から恥ずかしいことを言ったというのに、やはり今年も彼女には頭があがらないらしい。 「離れんなよ。じゃねぇと、願いが叶わねぇからな」 願わくば君と共にいつまでも。 口にだすことはなかった願い事は、が頷いたことで真実に変わる。 |
一、 大吉を引いたときに、オーバーリアクションで喜ぶ。