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「わぁ…………」 わたしは自分が引いたクジを見て、首をかしげた。 「ん、どした?」 「エリオット。ねぇ、末吉っていいのかな、悪いのかな」 自分の分のクジをさっさと括り付けてしまったエリオットが、わたしのおみくじを覗き込む。エリオットは背が高いので、こうやって覗き込まれると目の高さが一緒になる。 「末吉……吉の最後ってことか?」 「だよね。じゃあ、ダメってことなのかな。書いてあることはそんなに悪いことじゃないんだけれど」 「じゃあ、いいんじゃねぇの。気になるか?」 「ん。ううん!普通ってことが一番いいもの。可もなく不可もなく、こうやって一緒に居られたら、どんな運勢でも」 そう言って笑うが、するりとエリオットの手に自分の手を滑り込ませる。の手はエリオットよりも小さいので、そうやってするりと入り込む。けれどは、滑り込んだ手を握るときエリオットがどれだけ幸せかは知らない。 「あんた、ポジティブだな」 「そう? 本当は大吉がいいんだけどね。でも大吉を引いても、末吉を引いても、ちゃんとエリオットとの思い出になるんだもの。それが一番素敵でしょ」 「お、おぅ。よし!新年だし、なんか奢ってやるよ」 「やったぁ! じゃあ、お汁粉食べにいこうよ!」 「おう!」 先ほどのおみくじのことなど忘れたように、が笑う。そうしてエリオットは自分のおみくじを思い出した。そういえば、縁談の欄には「決断の年」だとか書いていなかっただろうか。 「エリオット―!」 どうやら低い場所はすべて括り付けられているようだ。は手招きでエリオットを呼んでいる。振袖姿の彼女を見つつ、エリオットは『決断』の意味について考えていた。 「ね、高いところに結んで」 「おう。………なぁ、」 「わぁ、やっぱり背が高いっていいなぁ。ん?なぁに」 「お汁粉食い終わったら、指輪でも見にいかねぇ?」 「指輪?」 はきょとんとした後に意味を理解して真っ赤になる。エリオットはそうやって赤くなってくれる彼女が愛おしくて堪らなくなった。我慢がきかなくて、いつだって思えばすぐに抱きしめてしまうのだけれど。 「エリオット!」 そうして恥ずかしがったに、抗議の声をあげられる。けれど今日は違っていた。抗議の声はあげたものの、抱きしめたままのエリオットの背中にはおずおずとの手が回された。 「指輪、見に行くんでしょ? 早く行こうよ」 呟かれた、その甘さと言ったら。 エリオットは目を瞑って一度大きく息を吸い込んでから、きっとお汁粉など甘く感じないと思うほど濃密な幸せを味わった。 「あぁ、あんたに相応しい指輪を探すのは骨が折れそうだ」 |
四、 微妙なクジを引いたとき、明るく話す。