• 反省会とこたつ










  • 「………ただいま」
    「おかえりなさい、。………帰ってきてくれて嬉しいわ」
    「ありがとう、アリス。…………もう今年はお参りにいきたくない。もう十分」
    「そんなこと言わないで。晴れ着、とても似合っていたわよ」
    「あれが一番頑張ったんだよー。あれね、自分で着るのはまず無理だから!着つけてもらうのに時間がかかるし……。もう執念だったよね」
    「貴女の執念なんて気持ちが悪いことこの上ないですね。僕のアリスが着れば美しい晴れ着が憐れです」
    「………いたんだ。ペーター」
    「ごめんなさい。いるのよ」
    「しかも、こたつに入ってぬくぬくしてたんだ………。アリスが作ってくれたココア飲みながら、ぬくぬく……」
    「そうですよ!貴女なんかより僕の方がアリスに愛されているんだから、当然でしょう!」
    「なにを比べているのよ、何を!まったく……も荒んでないで、これから検証しなくちゃいけないんでしょ? ちゃんと手伝うから、さっさと終わらせましょう?」
    「…………アリスの優しさに癒される〜」







    ☆男性がキュンとする、おみくじを引いたときのリアクション。9パターン。




    一、 大吉を引いたときに、オーバーリアクションで喜ぶ。




    「まぁ、無難だよね」
    「そうよね。女の子なら、確かにこういうリアクションは取りやすいわ。それで喜んでもらえるなら一番よね」
    「でもオーバーリアクションっていうのが……やりすぎはダメってことでしょ?」
    「やりすぎって、小さく跳ねるくらいなら可愛いんじゃないかしら」
    「拳を握りしめてガッツポーズは?」
    「何の勝利を勝ち取ったかわからないからやめて」
    「アリスなら何でも可愛らしいですよ!」
    「頭が沸いた発言もやめて」
    「………それに相手もゴーランドだからほのぼのだよね」
    「あれって台本があったの?」
    「ないよ。渡されたのは本当にリアクションが書かれた紙だけ。あとはアドリブ」
    「…………。本当によく帰ってこれたわね」
    「わたしもそう思う」





    二、 大凶を引いたときに「交換しよっか」と悪戯っぽく聞く。



    「これ、文字だけ見たら可愛い小悪魔系の女の子なんだけれど、やるとすごく恥ずかしいよ」
    「わかってるわ。………ごめんなさい。寒気がする」
    「でしょ?! アリスはクール系だから無理だと思う。これは若くてかわいい子がやるから鉄板なんだよ。やっている間中、グレイに申し訳なかったもの」
    「でも、グレイには十分効果があったと思うわ」
    「仕事で疲れすぎてたんだよ。あとでペーターがウサギになってくれると助かるんだけど」
    「なぜ僕があんな奴のためにウサギにならなくちゃいけないんですか?! 断固として断ります!」
    「喋るぬいぐるみって、最強の癒しだと思うんだけどなぁ。中身はともかく」
    「そうね。見た目も可愛いし、抱きしめると暖かいし。……中身はともかく」
    「まぁ、そもそも相手の方がよかったからってクジを交換したいと思わないっていうのが本音かなぁ。それに、本当に男性ってこういうシチュエーション好きなの?」
    「僕はアリスなら何でも可愛らしいと思います!」
    「聞いた相手が間違いだった」





    三、 男性より悪いクジを引いたとき「実は中吉が一番いいんだからね!」とツンデレる。



    「……まず、ツンデレについて誰か教えて」
    「んー……大まかにいうと、素直じゃないってことらしいんだけれど」
    「男性陣でいうと、ユリウスなんでしょ? 心配していないって言うのに付いてきたり」
    「そうそう。余計なお世話だって言うけど、誘えば外に出てくれるし」
    「じゃあ、ユリウスがやればよかったんじゃない?」
    「。……………やめて。ブラッドとユリウスのコンビはさすがに見たくないわ」
    「それもそうか。でも、本当に男性ってツンデレが好きなのかな?」
    「よくわからないわ。でも、聞ける男性陣もいないし………」
    「ツンデレ? 俺はアリだと思うよ。素直じゃない子って、意外と顔に出るものだしさ」
    「ジョーカー?! いきなり何?!」
    「なにって、ひどいなぁ。呼ばれたから来たのに。ほら、ジョーカーもおいでよ。こたつってあったかいよ」
    「ちっ…………なんでてめぇらとコタツに入らなきゃならねぇんだよ」
    「ジョーカーが二人…………ものすごくややこしい。あれ? ペーターは?」
    「アリスのお使いってことで出かけてもらってるよ。彼って健気だよね」
    「何を頼んだのよ、何を」
    「まぁいいじゃない。ツンデレの話に戻ろうよ。俺はいいと思うし、帽子屋さんみたいなタイプも好きだと思うよ。言葉と裏腹ってところがいい」
    「はぁ? そんなのメンドくせぇだけだろ。はっきりしねぇ」
    「でも、ジョーカーだって好きな子が『勘違いしないでよね!』って言いながら抱き着いてきたら萌えるだろう?」
    「……………性格破綻してんじゃねぇか?」
    「まぁ、好き好きってことでしょうね」




    四、 微妙なクジを引いたとき、明るく話す。


    「わたしはこれ好きだなー。ポジティブって、共感しやすい」
    「そうね。どんなクジを引いてもそれに引きずられてるようじゃ意味がないもの」
    「大体、クジごときで一喜一憂するもんか?」
    「大前提を壊さないでよ、ジョーカー。でも、鬱々している子よりは明るい子の方がいいでしょ?」
    「あぁ? 結局気にしねぇなら引くんじゃねぇよ」
    「ジョーカー。口が悪いよ。思ったって言わないくていいことってたくさんあるんだから。俺は、いいと思うよ。例えそこにどんなことが書いてあったとしても、笑っていられるなら一番いいしね」
    「…………おみくじにどんなことが書いてあるっていうのよ」
    「それはまぁ、いろいろ。だって自分の好きな子だろう? 楽しめるように小細工をするのは楽しいと思うなぁ」
    「それはあなたが楽しいだけでしょう!」




    五、 肩を落として「シュン…………」とする。



    「メンドくせぇ」
    「なんでここに来たのよ。ジョーカー」
    「ジョーカーに無理やり連れてこられたに決まってんだろ。じゃなきゃ、誰がこんなメンドくせぇ企画に出るか」
    「出演もしてないのにこの暴言。協力する気もないわね」
    「男性陣の意見だとしても、もうちょっと言い方があるでしょう」
    「そうだよ、ジョーカー。俺たちは出ていないんだから、VTRを見て感想を言うか、意見を述べなきゃ。仮にもアンケートで『キュン』とするって出ちゃってるわけだから」
    「あなたも大概不満そうよね、ジョーカー」
    「そんなことないよ? 心外だなぁ。がナイトメアを打ちのめすのが爽快だって言おうとしたのに」
    「リアクションについてはまったく触れてないじゃない。別にナイトメアをいじめたわけじゃないし、あれは本心だもの」
    「。…………本心て言い切るのもどうかしら」
    「どっかで夢魔の野郎泣いてるんじゃねぇの」






    六、 クジが気に入らなくて、リベンジする。


    「ガラにねぇことしたもんだな」
    「…………うるさい。わたしだって頑張ったんだから」
    「そうよね。これは…………なんていうか、ボリスの彼女なら似合いそうだけれど」
    「そうなんだよね。ボリスの彼女なら似合いそうなんだけど」
    「ボリスへの偏見が強くないか、二人とも。俺はいいと思うけどな。意地になって引き続けて、結局大吉は引けずじまい、引くに引けなくなってる顔が特に」
    「悪趣味よ、ジョーカー!」
    「相変わらずメンドくせぇな。てめぇの金を使ってまでやらせるんだぜ?」
    「お賽銭だと思えばいいじゃないか」
    「意外と割り切ってる?! いや、冷めてるって言った方が正しい気がする」
    「でもボリスはなかなかやり手だよね。お金も出してあげるし、いい思いもできる」
    「で、てめぇ何回引いたんだ?」
    「…………………黙秘する」





    七、 悪い運勢でも「あなたがいるから、こんなの嘘だもん!」とぶりっこする。


    「…………次いこう、次。この回はすっ飛ばそう。なかったことにしよう。そうしよう」
    「。目が据わってるわよ?!」
    「エースの野郎、殴られたあとがあったな」
    「殴ったの?!」
    「面白がって調子に乗るエースが悪い」
    「もやるなぁ。でも女性にとってはありえないぶりっ子でも、男にとっては可愛いってことはあるじゃないか」
    「これが?! あきらかに妄想の産物じゃない?!」
    「この場所すら完全否定しそうな発言は控えようよ、。それにジョーカーだって好きそうだ。なぁ、嫌いじゃないだろ、ジョーカー」
    「あ? 俺に振るんじゃねぇよ」
    「ほら、メンドくせぇって言わない」
    「…………」
    「…………」
    「てめぇら、今すぐその目つきヤメろ」
    「それに、本当にぶりっ子だったら俺たちだって嫌だよ。エースだって言ってるだろ? 嫌がってる君がそれでも言わなくちゃいけなくて苦悩している姿がいいんだよ」
    「屈折しすぎてない?」
    「これはツンデレにも通じるんじゃないかな。確かに殴られても蹴られてもキスしたくなるよね」
    「………………もういい。次いこう」




    八、「いっせーので見せ合いっこしよう」と提案する。


    「うん。子供らしくていい、若いカップルの微笑ましい光景だね」
    「笑いを堪えながらの感想どうもありがとう。ディーとダムの手にかかれば最初から最後まで血生臭さが消えなかったよ」
    「飛ばしてやがんな、あのガキども」
    「張り切ってたのよ、久しぶりに遊べると思ったんじゃないかしら」
    「アリス、現実を見よう。確実に他の回と違って犠牲者が出てる」
    「大丈夫よ、。不良グループの方たちは見つかったわ」
    「……………み、みつかったって?」
    「タイヤ痕があって本当によかった」
    「胸を撫で下ろさないで、アリス!」
    「ったく、てめぇより付き合い長ぇんだからアリスの方がわかってんだよ。不良グループは回収してあるし、傷も大したことねぇ。ただ、病院送りには違いねぇがな」
    「そうそう。でも、精神病院って割と静かでいいところだし。彼らも気に入ると思うよ」
    「もうホントに何やったの、あの子たち………」




    八、 待ち人来ずの運勢に、「もう来ているのに……」とつぶやく。


    「最後がユリウスってあたりが保身に走ってないかな。これじゃ、ただのノロけだよ」
    「そうかしら? 私はいいと思うわ。だって確実にユリウスはキュンとしてるもの」
    「確実にキュンとしてるし、たぶんユリウスの頭の中は大変なことになってるだろうけれど、ここはそういう企画じゃないだろ。日頃読めないものが読めるから企画じゃないか」
    「一理あるけど、何が言いたいの?」
    「ユリウスは出られて、なんで俺たちは出られないんだろうってことだよ」
    「………………じゃあ聞くけど、あなた達9パターンの内ひとつでもキュンとした?」
    「…………………………」
    「…………………………」
    「わかりやすいわね。ただ舞台に上がりたいだけならサーカスにしなさいよ」
    「アリスがいつもよりキツい……。まぁ、そういうこと。キュンとしてくれなきゃ、意味がないもの」
    「……はっ。てめぇらの問題だとは思わねぇのかよ。ガキんちょ共」
    「大人の女性が本気でやってたら、イタイ仕草ばっかりだったでしょうが」
    「そうだね。仕方ないけど、俺たちはお呼びじゃなかったみたいだ。でもさ、やっぱり最後のユリウスのは恋人同士設定じゃなくて付き合う前くらいの男女の方がよかったんじゃないかな」
    「あ、それは言えるかもしれないわね。落ちついてるけど、ドキドキってほどじゃない」
    「なんだか所帯じみていたしね。そうだよ、ジョーカー。なんだったら二人でもう一度やり直してみたらいい。ふたりなら、とても初々しくなると思うよ」
    「え」
    「はぁ?」
    「いいじゃないか。も言いやすいセリフだったろ? 俺の代わりにでてきてよ、ジョーカー」
    「…………もう一回? おみくじを引くまで待っていてくれそうにないジョーカーと?」
    「ただでさえドンくせぇのに更に着物でドンくせぇ女とおみくじだぁ?」
    「絶対いや」「お断りだ 」
    「…………息はあってると思うんだけどなぁ、ふたりとも」
    「あなたがそんなふうにせっつかなきゃここまでコジれないわよ。まぁ、やっと終わったんだし、めでたしってことにしましょうよ」
    「そうだね。とにかく終わったー!」
    「二人とも、お疲れ様。俺たちがでられなかったのは残念だったけど、いいものを見せてもらったよ」
    「てめぇは主に情けねぇ面見るのが好きだからな」
    「意地悪だなぁ、ジョーカー。君だって楽しんでいたくせに。あ、でもエース君が殴られた痕を見たから、出したナイフはしまったのかな?」
    「うるっせぇよ。とにかく終いだ。本編も終わってねぇのに遊んでばっかいられねぇだろ」
    「はいはい。そうだね。物事には順序がある。遊ぶのなら片づけも必要だ」
    「そうね、帰りましょう。。ここはもうおしまいよ」
    「うん、そうだね。ちゃんと喜んでもらえたかなぁ」
    「読んで、喜んでもらえるといいわね。笑えるって素敵なことだもの。……………それに、今回喜んでもらえれば、またここに来られるかもしれない」
    「ん? なにが?アリス」
    「オラ、べらべら話してんじゃねぇよ。とっとと撤収だ。せいぜい喜んでもらえてることを祈れよ。またここに来られるようにな」
    「え? だから、これって今回だけじゃ」
    「ほらほら、こたつしまうよ。。ここは楽しむ場所だし、俺たちは楽しませる役だ。だったら楽しんでもらえたのなら何度もやるべきだろう? それに、何度も言うけど俺たちは出ていないしね」
    「そうだな。楽しませろよ、俺たちも」
    「え?え?えー。アリスー」
    「さ、忘れ物はない? みなさまにご挨拶をしなくちゃ。ほら、情けない声を出さないで顔をあげて。これからどんなことがあろうと、こうやってサポートするから」
    「ありがとうーアリスー」
    「さぁ、二人とも。お客様にご挨拶だ。
    これにて企画は終了。幕引きとなります。皆様が喜んでいただければ光栄至極。このような場所でまたお会いできることを、心から願っております。ありがとうございました!!!!」



















    結論・おみくじでキュンとさせるのは至難の業。